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異性化液糖ってなに？ 
異性化液糖と聞いてピーンとくる方はまだ少ないのではないでしょうか。身近なもので言えば、アイスコーヒーなどに使うガムシロップです。
砂糖に代わるものとして近年作られた甘味料です。
とうもろこし、サツマイモ、ジャガイモなどのでんぷんを原料として工業的に作られます。でんぷんの長い分子を、酵素を利用して短く切り、ぶどう糖や果糖に造り替えます。異なるものに造り替えるということで「異性化」と呼んでいます。甘味度は砂糖を１００としますと、ぶどう糖は65～80、果糖は120～170で果糖などは大変甘いものです。さらに価格ですが、ぶどう糖や果糖の異性化液糖は砂糖の70％でできます。さらに、水あめのような粘りがないため、タンクローリー車等に積んで、容易に移動が可能で、取り扱いが容易です。また、低温時で甘さが引き立ちます。それゆえ、冷やして飲む清涼飲料にはもってこいの甘味料です。ぜひ清涼飲料等の裏のラベルを見てください。
ほとんどのものに、この異性化液糖の表示を見ることができます。果糖ぶどう糖液糖、あるいはぶどう糖果糖液糖という表示もあります。入っているものの割合が多いものが先に表示されています。
こう見てきますと、まことに良いことずくめに思えますが、どっこいそうは行きません。砂糖の場合は体の中に入ってから、ぶどう糖と果糖に分解され吸収されますが、異性化液糖は最初からぶどう糖と果糖が分かれているため、吸収が大変早いのです。このため、血糖値を急激に上げることになります。これは糖尿病の引き金になります。吸収が早いということは、満腹感を感じないため、どんどん飲みたくなる危険性もあります。
そして、最大の問題点は、液糖の原料の90％が遺伝子組み換えのとうもろこしを原料にしていることです。遺伝子組み換え作物は、遺伝子操作によって作られた苗で、必ずある特定の農薬と組んで栽培されます。つまり特定の農薬に強い耐性を持つように作られた作物ですので、特定の農薬によって周りの雑草は駆除されても、その作物のみは生育でき、多くの収穫が保証される訳です。ただ、このように農薬に強いように造り替えられた作物を原料にしたものを、人が食べた時に、体内でどのような弊害や副作用が出るかは、今もって未知数です。ここが怖いところです。
砂糖はもちろんですが、異性化液糖はできるだけ摂取しないことをお勧めしますし、摂ったとしても最小限に抑えるようにしていただきたいと思っています。でも歩くことは最大限やっていきましょう。
＊「ゆい」とは漢字で「結」と書き、人と人とを結びつけ助け合うという意味です。沖縄にも同意で「ゆいまーる」という言葉があります。
院長プロフィール 坂路孝夫 さかじたかお
東京都北区生まれ。山梨大学で精密工学を専攻し卒後、日本製鋼所にて８年半にわたり石油精製所の脱硫塔の設計をするという異色の経歴を持つ。坂路接骨院初代院長である父の影響を受け、柔道整復師・診療放射線技師の資格を取得。父の医療、患者様への熱意と技術を受け継ぎ、坂路接骨院院長となる。「一人一人のニーズに応じた医療を行いたい」という思いを胸に人々が健康で幸せに暮らせる医療を目指し日々邁進している。
